「あられ」と「おかき」の違い
みなさん、あられとおかきは何が違うかご存じでしょうか。
ひとことで表すと 「あられ」は、小さく切った餅で作ったお菓子 「おかき」は、あられよりやや大きい餅菓子
それぞれに焼く、揚げるなど様々な作り方がありますが、作り方による差はありません。 味についても大きな違いはなく、主に大きさで区別されます。
おそらく一番の違いといえるものは、それぞれの言葉の語源でしょう。
「あられ」の語源は、空から降ってくるあの霰(あられ)です。 あられの製造工程の中に焼き上げという作業があります。 この際に、音をたてて跳ねながら膨らむ様子が霰と似ているということから「あられ」と名付けられました。
ちなみに、あられが誕生したのは奈良時代だそうです。 当時のあられは現在のような米菓子ではなく、米粒を炒ったものだったそうです。 あられは約1300年もの歴史をもつお菓子なのです。
あの奈良の有名な東大寺と同じ年代を生きてきていると思うと歴史を感じられますね。
続いて「おかき」の語源ですが、 みなさま、鏡餅ってご存じですよね。
まさにそこにおかきのルーツがあります。
正月に備えられた鏡餅を鏡開きで食べる際に、餅を槌で割って欠いていたことから、 欠いた餅→かきもち→おかきと呼ばれるようになりました。 室町時代の宮中から発祥したといわれており、京言葉とされています。
現在ではどちらも手作業で作ることは珍しく、 工程も似ているので大きさ以外の違いを見つけるのは難しいかもしれませんね。
ただ発祥、語源は全く別のルーツを持つものだということを今日知っていただき、 ご友人との茶話にご活用ください。